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バラと生きる主婦

−マツコの知らないバラの世界−


(TBS「マツコの知らない世界」より)

ワタシは地上波をほとんど見ないのだけど、以前からずっと見続けているいくつかの番組はある。それらの中に、今年新たにマツコ・デラックスの2つの番組「夜の巷を徘徊する」と「マツコの知らない世界」が加わった。マツコ・デラックスについて名前は前から知っていたけれども、番組を見るのは今年が初めてだった。何かでふと「夜の巷を徘徊する」を偶然見て面白かったので、ついでに「マツコの知らない世界」にも触手を伸ばしてみた。そこで見たのがバラをこよなく愛する主婦、元木はるみさんの回だった。

ワタシは狭いベランダで自分にも育てられる範囲で植物を育て、毎年花を咲かせるのを楽しみにしているベランダーのはしくれなので、バラの回は予告編を見たときからちょっと楽しみにしていた。
庭で250種類ものバラを育てているという元木さん。上品で控えめで外連味のないキャラクターに、さしものマツコも毒気を抜かれ気味なのが微笑ましかった。バラに埋もれたマダムというと、何とはなしに鼻持ちならない女を想像してしまいがちで、マツコもきっと実際に会う前はそうだったのだと思うけれども、元木さんは美人だがどことなく儚げなものをただよわせる嫌味のない人で、それも良かったのだと思う。マツコもついつい声が裏返り、丁寧なざぁます口調になっていたのが笑えた。


(TBS「マツコの知らない世界」より)

バラの季節には自宅の庭でガーデンパーティを催し、バラを使った菓子やドレッシングやサラダなどを参加者にふるまうという元木さん。その庭の素晴らしいバラの数々は彼女が一人で丹精しているものらしいが、有閑マダムの趣味の範疇を遥かに超えているなぁ、と思って、番組終了後にググってみると、元木はるみさんはただの主婦ではなく、バラの育成やバラ文化に関する講座をカルチャースクールで持っている「バラの先生」であり、バラに関する著書も出していて、自ら名付けたローズライフ(バラを暮らしに生かした生き方)を提唱するローズライフ・コーディネーターという肩書きもあり、バラの世界ではかなり精力的に活動している有名人なのだということがわかった。普通の主婦の余暇の楽しみにしては、あの庭のバラは凄すぎるなぁ、と思ったので納得した。素人の趣味ではなく、プロなのである。バラだけでなくハーブもせっせと育てているらしい。バラとハーブといえば、あの京都大原のベニシアさんを思い出すが、イングリッシュ・ガーデンとしてどちらがそれらしいかというと、TV画面で見る限り、あの大原のベニシアさんの庭よりも、元木さんのバラの庭の方がずっとそれらしい雰囲気であるように感じた。
そして、ベニシアさんの庭にもあったような原種のバラが、元木さんの庭にもふんだんに咲いていて、バラというのは原種のほうが香りがいいんだろうな、と改めて思った。ベニシアさんも彼女の番組の中でそんな事を言っていた気がする。

元木さんは22歳で結婚後に、バラにはまってしまって育て始めたのだそうだが、キッカケとしては夫の祖母が庭でバラを始めとする植物を育てていたので、祖母亡き後それを引き継いだということと、3人の子供が息子ばかりだったので、癒しを求めてバラに向かったのかもしれない、とのたまっていた。3人のお子さんのうち、1人でも娘さんだったらあそこまでバラにのめり込まなかったのかどうかはわからないが、うふふ、と物静かに笑いつつ、元木さんのバラへののめり込みようは尋常ならざる熱量であると思う。栽培・育成に関することのみならず、バラに関する事は文化や歴史なども含めてほぼ全てに関心を持ち、研究し、人にレクチャーするところまで達するというのは並大抵ではない。自ら「バラの召使い」と言っているように、元木さんは万事に控えめで謙遜する人である。だから番組でも肩書きは「主婦」で、「バラの先生」であることなど、殆ど匂わせない。つまり、意図的に頭を低くしているわけだが、それは殊にあの番組でマツコと対する場合には、非常に賢いやり方だったと思う。マツコも番組的(あるいは役割的?)につっこめそうなところにはつっこんでいたが、基本的には元木さんのエレガントな謙遜に丸め込まれて、いつもよりかなり毒気が薄くなっていた(笑)


(TBS「マツコの知らない世界」より)

半分近くバラの蔦に覆われた家の様子や、マダム達が集うガーデンパーティの様子が紹介され、おそらくは武蔵小杉にあるのであろう、元木さんのバラの庭にTV画面越しにではあるがウットリしていると、最後にとんでもないオチが待っていた。元木さんが心血を注いだバラの庭と、バラに似合うようにと改築した家は区画整理の対象地域に入っていて、2年後には更地にしなくてはならないというのである。これは元木さんならずともガーン!という驚愕のオチで、番組構成上も見事なオチだったと思う。おそらく立ち退き料などはかなり多額に支払われるだろうので、もっと広い土地を確保してそこに家を建て、またバラの庭を築く事になるのではあろうけれど、14年もかかって丹精した250種類ものバラの数々をそのまま移植できる方法はあるのかどうなのか、気になるところではある。
想像ではあるが、控えめな雰囲気の元木さんがこの番組への出演を決意したのは、あの素晴らしい庭と家の記録をインパクトのある形で残したい!という切なる心の叫びからだったのではないかと思う。番組の最後に「いい記念になりました」とのたまっていた。

2年後に迫る立ち退きに備えるためか、元木さんのバラの庭でのパーティは今年の5月が最後になっているようで、機会があれば一度、目の当たりにあの素晴らしいバラの庭を見てみたかったな…という気になってしまう。まぁ関係ない人間がいきなり行って参加させていただけるものではないので、まずは元木さんのバラ教室の生徒にでもなってからでないと難しいのではあろうけれども、いずれにしても、当面は元木さんのバラの庭でのガーデンパーティは沙汰止みという感じのようだ。

ともあれ2年後、「マツコの知らない世界」で再度、元木さんを特集し、あの素晴らしいバラの庭を新しい場所に再現することができたのかどうかレポートしてくれると嬉しいのだけど、どうでしょうか。そういう企画は。

*****
余談だけれど、主婦から出発して、好きを極めてタダモノではないその道のプロフェッショナルになる女性は「はるみ」という名前が似合うようだ。栗原はるみに元木はるみ。他にも探せば主婦にして一芸に秀でたカリスマである「はるみ」さんが居そうだな、と思ったりした。

コメント

  • 2018/07/24 (Tue) 21:23

    kikiさん、ご無沙汰しています。
    炎暑の中、どうお過ごしでしょうか。
    わたくしもこの元木はるみさんの回、たまたま拝見致しました。
    面白い回でした。kikiさんがおっしゃるようにはるみさんの独特な雰囲気がスタジオ中に不思議な空気を作ってましたね。
    記事にもありますように、あの薔薇園が近々なくなる話の時、マツコと一緒に目を丸くして驚きましたけど。
    我が家にはノイバラしかございませんが、
    品種改良のゴージャスな薔薇とは違い、小さく慎ましい佇まいで地味といえば地味なんですが、害虫がつかず世話はシュートを定期的に切り、古い枝を大切にしながら盆栽仕立てとして育ててますだ。

    • Sanctuary #V0sVL5lk
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    • 編集
  • 2018/07/25 (Wed) 07:25

    Sanctuaryさん こんにちは。
    今年の夏は強烈ですねー。なるべく必要な時以外は外に出ないということで対処しています。今日から少しだけ気温が下がる気配ですね。

    で、Sanctuaryさんもこの回、ご覧でしたのねー。なんか面白い回でしたよね。元木はるみさん、ナイスでした。
    私のベランダはいま、3代目のバラが元気ですが、青バラ系は病気で全滅しちゃいました。難しい。

    ノイバラを盆栽仕立てですか。なんか粋なことされてますね〜。害虫がつかないと薬をつかわなくてもいいから、いいですよね。

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