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楽天ジャパン・オープン2017 観戦記

—改装前の有明コロシアムでQF,SFを観戦—



やっと秋めいてきましたねぇ。先週末は国内旅行を楽しんで来たワタクシ。そしてこの週末は、有明でテニス観戦というわけで、楽天オープンを2日にわたって観戦してきました。今年はお目当てのキリオスは北京に行ってしまったものの、ティームも来たし、ゴファンも2年連続で来たし、毎度お馴染みのチリッチや、今回お初のアルゼンチンのちびっ子、シュワツルマン、そして今年の春からメキメキ頭角を表し、今や日本勢としては錦織に次ぐNo.2のポジションに駆け上がった「昭和な二枚目」杉田祐一、また日本の秘密兵器的ダブルス・ペアの大活躍など味な顔ぶれで盛り上がりました。確かに有明コロシアム、いい加減古いし、改装してどの程度良くなるもんだか現時点では想像できませんが、テニスの生観戦はしっかりと楽しめました。



昨年はチケット入手に出遅れて、トーナメント開始前日の「ATPサンデー」のみを見物したワタシでしたが、今回はバッチリOK。金曜日の準々決勝(QF)と、土曜日の準決勝(SF)のチケットを入手し、二日連続でテニス観戦することにしました。

お目当て選手が金曜日まで残っているかどうか不安でしたが(事実、ティームは初戦敗退でSFはおろかQFまでも残れなかったし…)ゴファンとシュワルツマン、そして我らが杉田については金曜日まで残っていてくれて、ひゃっほう!って感じでした。

中でも杉田はドローがきつかったこともあり、QFまで残っていられるかどうか一番心配だったのだけど、1回戦も2回戦も優勢に試合を進めていて、相手の棄権で勝ち進むという省エネ・ラッキー勝利で準々決勝に進出。ワタシも晴れて金曜日に杉田vsマナリノの因縁の対決を観戦することができた次第。

さて。金曜日は開場時間より少し早めに行って、テニスの森を散策。コート1とクラブハウス、および3、4番コート周辺を歩いてみました。「森」という程じゃないけど、それなりに木立も多くて静かだったテニスの森。しかしATPの公式戦の試合もやるようなところというよりは、テニス好き一般人のためのコート、という印象のほうが強かったかな。コート1のシャビーさは噂に聞いてはいたけれども、実際に見るとひょえ〜〜、というほどにシャビーでした。仮設のスタンドをコートのぐるりに付けただけのサブコートで、ここもオリンピックに備えてちゃんとしたショーコートに生まれ変わるらしいんだけど、いずれにしても屋根とチャレンジ・システムは必須でしょうね。
散策しながら、誰か選手が練習してないかな、と思ったのだけど、誰も練習してませんでした。がっくり。…まぁ、もう大会後半だしね。



その後、まだ時間があったので、コロシアムの外回廊の一角にしつらえられた「ジャパンオープン・ミュージアム」を覗いてみました。昔の木製のラケットが展示されていたり、70年代からのテニス雑誌が展示されていたり、なかなか面白かったですが、雑誌類は圧倒的にボルグ、マッケンローあたりの時代のものが多かったかな。17、8歳頃のボルグが、いま若手で出てきたとしたらシャポバロフ以上のセンセーションでしょうね。じっくり記事内容を読んでいる時間がなかったのがちょっと残念。


木製のラケット こんなんで良くボールを真ん中に当てられたもんですね…それだけでも凄いって感じ

若かりしボルグ テニス・シーンの最初のカリスマ

ATPからジャパン・オープンに贈られたトロフィー、かな

さて。金曜日のワタシの席は、コートを斜め上から見下ろす位置の2階席。コートが平行四辺形に見えて、アングル的には面白かったけど、サイドライン際のボールはインかアウトか見分けにくかったかも。でもまぁ、ラケットのスイートスポットにボールが当る小気味のいい音が響いて、やはり生で見るのはいい感じでした。金曜日は、たまたま席が隣り合わせた女性と楽しく会話しながら観戦。この方は専業主婦でいらっしゃるのか、月曜から金曜の通しチケットを買い、今週は5日間ぶっ通しで有明通いだったとか。うひょー、凄いね。


盛況でした 同じ帽子をかぶってる人が多いのは、エミレーツが入り口で無料で帽子を配っていたから

金曜日の準々決勝は、シングルス第一試合がジョンソンvsシュワルツマン、第2試合がゴファンvsガスケ、第3試合がチリッチvsハリソン、そして第4試合がこの日の目玉である杉田vsマナリノ、最後にダブルスが1試合というスケジュール。
シュワルツマンは170cmなさそうなちびっ子だけれど、よく走るし、あまりミスをしないし、あらゆるショットがジョンソンを圧倒してました。ジョンソンは今回、かなりの気合いで大会に臨んでいた感じがあったのだけど、この試合ではあまり良いところなくシュワルツマンに破れ去りました。シュワルツマンと西岡のちびっ子対決を来年、是非とも観てみたいですねぇ。今年3月のマイアミで左膝を負傷した西岡は来年しょっぱなから復帰予定。非常に楽しみです。怪我で休んでいる間に追い抜かれた杉田の背中を追って、とにかくガンガンとランキングを上げていって欲しいもんでざます。


躍動感あふれるプレーで会場を沸かせたちびっ子シュワルツマン


ちびっ子シュワルツマンにストレート負けで悔しがるジョンソン(アメリカ 右)

ジョンソンと同じく、楽天オープンにかなりの気合いが入っていた様子のベテラン、ガスケも、もっといい勝負になるかと思いきや、ゴファンの前にストレートで屈しました。1セット目はいい勝負だったのだけど、2セット目に入るとゴファンがさらにギアを上げ、ガスケはついていけなくなった感じ。でも、切れ味鋭い、ガスケの代名詞のバックハンドは何度か観ることができました。片手バックハンドのショットがコーナー際に決まるのを観るのは、テニスの醍醐味のひとつですわね。気難し屋っぽいガスケさん。来年も是非また東京に来てちょ。


代名詞である華麗なバックハンドを放つガスケ

試合が終わり、互いを讃え合うゴファン(左)とガスケ

3試合目のチリッチvsハリソンは観るまでもなく結果の予想がついたので、チリッチには悪いけど休憩タイムとさせてもらいました。楽天オープンは有明コロシアムのぐるりにいろいろな屋台が出て、どれもそこそこ美味しいので盛況でしたが、特に1ポンドステーキとたこ焼きの屋台には行列が出来てました。ワタシはタイ料理の屋台でグリーンカレーを賞味。凄く美味しいというわけではなかったけど、まずまずでした。
ブレークを入れて席に戻ると、チリッチがハリソンをあっさりと片づけにかかってました。チリッチは余裕で準決勝に進出。まぁ、今回の第1シードだものね。


準々決勝では余裕の勝利をおさめたチリッチだったが…

そして、第4試合で杉田登場。今年はあまりテニス記事を書いていないけど、試合中継は年初からしっかとチェックしていたワタシ。2〜3月の西岡の台頭と怪我、4月から今に至る杉田の覚醒と躍進を、他の贔屓選手たちの活躍とともに、楽しく観てきました。


杉田の登場で、館内ボルテージは一層の大盛りあがり

杉田は、怪我で戦線を離れた西岡と入れ替わるようにATPの表舞台で存在感を示すようになったわけですが、4月、手首の違和感から直前で欠場した錦織に代わってラッキールーザーで出場したバルセロナ(ATP500)で、ロブレド、ガスケ、カレーニョ=ブスタを次々に撃破してベスト8に進出し、「驚異のラッキールーザー」として注目を浴びたあたりから、お!と思ってマークし始めました。岸谷五郎をちょっとスッキリさせた感じのルックスで(サッカーの香川に似ているという説もあるけど、賛同せず)、常にスプレーでしっかと固めたヘアスタイルともども昭和風味漂う杉田ですが、頑固で真面目で礼儀正しいという雰囲気と、眉毛や髪をバッチリ整えるというナルシストな気配が相まって、なかなか興味深い選手です。


サーブを放つ杉田

173cm(公称は175cm)の身長は小柄だけれど、サーブがよく、アグレッシブにこれでもかとウイナーを打ち込んで行く様子は打ちてし止まんという感じ。4月のクレーで頭角を表し、短い芝のシーズンに、新設のトルコはアンタルヤの灼熱のATP250大会でツアー初優勝。ツアー優勝は松岡修三、錦織圭に次ぐ日本人3人目の快挙。その後もシンシナティのマスターズ1000でベスト8に入ったり、楽天の直前の成都(ATP250)ではベスト4に入るなど、着実にランキングを上げ、楽天でもベスト8に進出してキャリアハイを更に更新。10/9更新のランキングでは遂に30位台に乗せることが確定しているという大躍進ぶり。今年のスタート時は100位を少し下回ったところから始まったことを考えると、まさにホップステップジャンプ!の大飛躍の年になりました。

今年、杉田が躍進していく中で、節目節目に必ず対戦してきたのが、フランスの曲者、アドリアン・マナリノ。杉田が初タイトルを獲ったアンタルヤで優勝を争った相手であり、その直後のウインブルドン2回戦でまたもぶつかり、フルセットの末にリベンジを許してしまった相手でもあります。年齢が同じでランキングも近く、エントリーする大会がかぶる事が多いので、対戦する確率も高くなるんだろうけれど、3ヵ月間で4回も当るというのは、いい加減多過ぎる感は否めないのも事実。
なんだろうか、この因縁は。


すっかり「宿命のライバル」になってしまった二人 こういうのって自然にそうなってくるもんなんですね…

杉田は今回、調子が良く、殆ど消耗もなく勝ち上がっていたのでマナリノにリベンジできるかな、と思っていたのだけど、観客や周囲の期待がグワーっと盛り上がって重くなり、杉田の動きを硬くしていたのもあったかな。マナリノはとにかく柔らかく、杉田がどこに打っても打ち返して来るので、ラリーを続けるうちに杉田が業をにやして強打に行き、バックアウトしてしまう、という事を繰り返すようになり、1セット目も2セット目も杉田が先にブレイクしたにも関わらず、それを生かせずにジワジワ、ヤワヤワとマナリノのぺースに引込まれて無念のストレート負けを喫してしまった次第。杉田はもっと相手の意表を衝くトリッキーなテニス(ネット際の小技だとか)や、相手の予想を外す攻撃が必要なんだろうな、と感じました。が、満員のコロシアムの大声援を浴びつつ、杉ちゃんは頑張ってたし、立派に大会を背負って立ってました。今年、最終的には何位までランキングを上げられるのか凄く楽しみです。当初の目標だったグランドスラムのシードを取れる順位(32位までに入る)には、じきに達しそうなので、さらなる上を目指して駆け上がっていって欲しいもんでございます。頑張れ!杉ちゃん!!

しかし、今大会の超目玉は、なんといってもコンビ結成3大会目にしてダブルスにおける世界の強豪ペアを破って勝ち進んだ日本のダブルス、マクラクラン・内山ペア。9月のデビスカップ入れ替え戦の前にダブルス要員として日本のナショナルチームに入ったマクラクラン勉と、従来から居る内山のペアが、ワイルドカードでの出場ながら準決勝に駒を進めておりました。土曜日の観戦はこのダブルスペアの準決勝がワタシ的にはメイン・イベント。この日は友人と観戦。前日とは反対側の2階席で、また斜め上からコートを眺めました。


なんと最終的に優勝してしまった日本のフレッシュなデュオ マクラクラン・内山組

準決勝のこの日、熱戦ではあったものの、印象としてはゴファンは危な気なくシュワルツマンを一蹴した感じでしたが、真面目なチリッチはマナリノのノラリクラリの術中にハマり、杉田と同様にミスをさせられてフルセットで負けてしまいました。翌日の決勝は自宅でのんびりとTV観戦したのだけど、今年のシングルスはゴファンが優勝。昨年、キリオスに敗れて凄く悔しそうだったけど、バッチリと捲土重来を果たしました。おめでとう。




勝利を決めて、自分の陣営に笑顔を見せるゴファン

話を土曜日に戻すと、最終試合が日本期待のダブルス・ペアの準決勝で、シングルスから少し帰った客はいたものの、7割程度の観客は残って、内山と勉のペアを応援した次第。一挙手一投足に会場は盛り上がり、二人は当然のように決勝進出。そして周知のごとく優勝しました。
いや〜、それにしても結成3大会目とは思えないコンビネーションの良さ。二人ともサーブがよく、タイブレに強いので、安定していて危なげなく見ていられるペアでした。マクラクラン勉をニュージーランドから日本に登録変更させたのは大正解。勉が安定しているので内山も伸び伸びと試合ができるのか、彼のいいところが引き出されてましたね。そういう組み合わせなんだろうな、と思います。人の相性というのは本当に不思議。このペアが次に活躍するのは来年2月のデビスカップ1回戦のイタリア戦なんでしょうが、来年はグランドスラムにもペアでガンガン出て、優勝を狙ってほしいですね。この調子なら、夢や願望じゃなく、真面目に狙えると思います。



金曜から土曜にかけて雨模様だったりしたので、有明の屋根は開いたり閉じたりを繰り返していましたが、ツバメだか、鳥が3羽ほど閉じた屋根の下を飛び回っておりました。金曜日の夜に閉じ込められた鳥たちが土曜日に屋根が開くまで、時折はたはたと天井近くを飛び回っていたのが面白く、なんとか鳥たちを撮影しようと頑張ったのだけど、カメラを構えると移動してしまって撮影できずじまい。
でも、自慢の?一眼レフで選手たちのプレイする姿を撮ることはできたので、それなりに楽しい有明の二日間でした。



同時期に、キリオスやディミトロフは北京のATP500に出場し、北京の大気汚染で咳が出たり、呼吸が苦しくなったりして不快な目にあった模様。来年はぜひ、東京に戻っていらっしゃい。東京の空気は深呼吸しても大丈夫よん。
まぁ、ディミは分からないけど、キリオスは来年はまた東京に来るとワタシは思っています。今年は、去年の無気力試合の禊(みそぎ)のために北京、上海と中国の2大会に連続で出ることになったのかな、と推察。このあと無事に上海も務め上げたら禊も完了だろうので、来年はまた心置きなくジャパン・オープンでプレイしてちょうだいな。来年の会場は武蔵野だから例年よりもさらに空気が良くってよん。

コメント

  • 2017/10/10 (Tue) 10:39
    No title

    kikiさんこんにちは。
    お久しぶりのテニスネタ、お待ち申し上げておりました~♪

    そろそろシーズンも終盤にさしかかり
    主力選手が軒並みリタイアするなか
    わたくしのごひいきラファ・ナダルがまたまた北京で優勝と
    答えられない展開にほくそ笑む今日この頃です。

    楽天2daysの観戦、うらやましいかぎりなり。
    私も杉田くん(岸谷五郎に1票)、内山・マクラクランペアには
    たいそう興味あります。
    杉田くんはかなり遅咲きのプレイヤーですが
    サーブもショットも力強いし、
    1勝したことで自信もついたのかなーと思います。
    そもそも日本人は欧米人より身体力のピークが遅いのではと
    思われますので、これからのさらなる活躍が期待できますね。

    盛り上がりにかける今後のファイナルまでですが、
    私にとっては楽しい楽しいものとなりそう。

    また時折テニスのお話もよろしくお願いします♪


  • 2017/10/10 (Tue) 21:38
    Re: No title

    akoさん こんばんは。
    今年は何度かテニス記事を書こうかな、と思ったりしつつも、まぁいいか、と流してしまって4月以降は書かずじまいで来てしまいました。うちのブログは映画や海外ドラマを好きな人が見にくる事が多いので、テニスは余程でないと記事を書いてもね…という感じもあったりして(笑)

    akoさんはナダルがお好きなんでしたっけね。今年は爆発的大活躍ですごく楽しい1年を送っておられることでしょう。今年のナダルは、ほんと、凄いですよね。

    杉田は今週36位までジャンプアップして、いやはや、凄いことになりましたが、上海マスターズでは1回戦でクエリーに当たるという運のなさで負けてしまいました。この先、自分のランクより上は強い選手ばかりなので、どうやってランキングを上げていくかは、もっと大変になると思いますが、頑張ってほしいもんでございます。

    ファイナルまで盛りあがりにかけてますかね?けっこう盛り上がってるんじゃないですか?今年のファイナルは半分ぐらい去年と顔ぶれが変わりそうだし、最後までもつれそうだし、なかなか面白い状況だと思います。

    そうですね。akoさんのような読者もいらっしゃることですし、また適宜、テニス記事もアップしていこうと思います。

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